コードレス電話から出る電磁波と対策
最近はコードレス電話機も進歩してきてます。
親機+子機の使い方だけでなく、FAX、テレビドアホン、セキュリティのための窓・ドアのセンサー、防犯カメラと連動した通信システムの製品が増えているようです。
そこで問題になるのがこの通信に使われている1.9GHzの電波(マイクロ波)です。
通話中だけ電波が出ていると思ってましたが、高周波測定器で測ってみるとびっくりです。
通話もテレビドアホンも使っていなくても電波が出続けているようです。
特に、(FAX)電話親機、テレビドアホンのモニター親機、電波を遠くまで中継する中継アンテナからは、1m離れていても、測定器のメーターを振り切る2000μW/m2以上の電波が出続けています。
私たち電磁波測定士の業務では低周波電磁波(50、60Hz)の測定対策が主体です。
高周波電磁波としてはスマートフォンからの電磁波を気にしていましたが、まさかの落とし穴でした。
私の机にはFAX電話機が置いてあり、至近距離から強力な1.9GHz電波を浴び続けていたのはショックでした。
この高周波電波の有害性については様々な説があり、断定できませんが、デジタル通信のマイクロ波を長時間浴び続けるのはどうにも抵抗があります。
日本の高周波電磁波ガイドラインでは、1500MHzで1000万μW/m2ですので法律違反ではありません。
しかし電磁波の健康影響に慎重な一部の国々、例えばオーストリアザルツブルグ州基準の2000倍以上に該当します。
私のFAX電話機は、子機を使っていないので、子機の減設設定をすることで電波が出ないように対策できました。
しかし子機やテレビドアホンなども使用している場合は電波を止めることができません。
簡易的な対策として、写真のように電波を吸収する特殊な繊維(導電性スパンボンド、導電性サーマルボンド)で電話機の周囲を覆うと、電波は1/10くらいまで低減できました。
実際には子機やテレビドアホン等の機器と通信を妨げない程度に妥協せざるを得ないです。
せめて、親機、テレビドアホンモニター親機、中継アンテナの近くには長時間いないように、置き場所を工夫してみましょう。
電源がなくても通話だけできる、昔ながらの簡素な電話機も販売されています。
今のような過剰な便利さがなくても昭和の時代は十分生活できてました。
本当は、電磁波の心配がない、もっと簡素な生活様式にしたいものです。
私は電磁波測定士の活動もしております。身の周りの電磁波が心配な方は気軽にご相談くださいね。